コンセプト作りの第一歩!マーケティングリサーチで“らしさ”を発見しよう


コンセプトって、いきなり浮かぶものじゃないんですか?
よくそんな質問を受けますが、
実は、浮かぶ前に“掘る”ことが大事なんです。

その“掘る”作業こそが、マーケティングリサーチ。
つまり、コンセプト作りの前にやるべき最初のステップ。
ここをすっ飛ばすと、「それっぽいけど響かない」コンセプトができあがってしまいます。
今回は、私が実際に行っているリサーチの考え方や進め方を、
リアルな事例も交えてお伝えします。
STEP1|まずは「自社のこと」をちゃんと知る
いちばん身近なのに、意外と見えていないのが自分たち自身。
まずは、自社の強み・魅力・課題を洗い出していきましょう。

▷ やってみよう!こんな視点から掘ってみて
- お客様によく言われる言葉は?
- 他社にない“独自性”はどこにある?
- 会社の雰囲気や文化ってどんな感じ?
- どんな想いでスタートした?
- どんな未来を描いている?
白紙の紙に書き出してもいいし、チームでホワイトボードを囲むのも◎。
「自分たちの価値」を、言語化する時間をつくりましょう。
STEP2|競合を調べる。でも“同業”だけじゃない!
よくあるのが、「うちは◯◯業だから、同じ◯◯業の会社だけ見ればOK」という思い込み。
でも、本当に大事なのは、お客様の“気持ち”に近い選択肢すべてを把握することです。

▷ たとえば…
エステサロンの競合は、ほかのエステサロンだけではありません。
「きれいになりたい」という気持ちを持つお客様にとっては、
- パーソナルジム
- 美容院
- 漢方サロン
もすべて競合になる可能性があるんです。
だからこそ、「どこが競合か?」ではなく「お客様は何と迷うか?」で考えてみてください。
STEP3|お客様のリアルを観察する・聞いてみる
お客様の“理想の姿”や“悩みの根っこ”を理解するためには、
観察とヒアリングが欠かせません。

▷ 顧客インサイトを知るヒント
- どんなSNSを使っている?
- どんなブランドが好き?
- 普段どこにお金を使っている?
- 大切にしている価値観は?
- なにに共感し、なにに不満を感じている?
リサーチといっても、難しく考える必要はありません。
実際に会話してみたり、SNSでの発信を見てみたり。
“生の声”や“感覚”に触れることで、輪郭がグッと浮かび上がってきます。
STEP4|集めた情報から、コンセプトのヒントを見つけよう
たくさん情報を集めたら、いよいよ整理していきます。
ヒントは、何度も出てきたキーワード、潜在的なニーズ、他社との違い…
それらを繋げて、コンセプトの芯をつくっていきます。
実際に私がブランディングをお手伝いした事例です。
〈特徴〉
鍼灸やマッサージと、ピラティスなどのエクササイズを融合したオーダーメイドセッション。
〈課題〉
“コンディショニング”という言葉の認知度が低く、価値が伝わりにくい。
〈ビジョン〉
体と心の不調を根本から整え、自らの力で前向きに生きられる人を増やしたい。
この背景をもとに、私はNicoさんのポジショニングを、
「すべての運動・健康活動の“入り口”になる存在」と定義しました。
このように、リサーチによって得た“気づき”が、コンセプトの種になるのです。
まとめ|マーケティングリサーチは、あなたらしさを言語化するための“地図”
マーケティングリサーチは、ただの情報集めではありません。
あなたらしさを再発見し、コンセプトの軸をつくるための、思考の旅路です。
- 会社のルーツをたどる
- 競合を横目でチェックする
- お客様の声に耳をすませる
この3つを丁寧にやるだけで、
「わたしたちは、こういう想いで、こういう人に届けたい」
という芯が、自然と見えてくるはずです。

さあ、ここまでリサーチができたら——
次は「ターゲット設定」に進んでいきましょう!