コンセプト開発ってどうやるの?“ブランドの核”を言語化する方法、全部見せます!


・・・で、結局コンセプトってどうやって作るんですか?
…そう聞かれること、実はよくあります。
コンセプトは、ブランドの“芯”。
社内外すべての判断基準になる、いわば羅針盤のような存在です。
なんとなく雰囲気のいい言葉を並べれば“それっぽく”見えるけど、
それじゃあ、チームの誰にも伝わらない“ただのスローガン”になってしまうんです。

今回は、私が実際に行っているコンセプト開発のステップを、
リサーチ→ターゲット設定からの“つながり”とともに、わかりやすくご紹介しますね!
STEP1|コンセプトは、前工程の中に“種”がある!
まず最初に大事なことをひとつ。
コンセプトは、想像や感覚でつくるものではありません。
なんとなくオシャレな言葉を並べても、
お客様には届かないし、スタッフも動けない。
だから私はいつも、
「マーケティングリサーチ」と「ターゲット設定」で見つけた情報をもとに、
“すでにある材料”から、言葉を削り出していくようにコンセプトを作っていきます。
STEP2|リサーチの情報を整理して“今と未来”を俯瞰する
マーケティングリサーチで出てきた情報を、ざっくり3つの軸で整理します
特徴(強み) | 課題(現状) | 未来(ビジョン) |
自社の得意なこと | 現在の市場状況・足りない点 | 社会にどう貢献したいか |
ポイントは、「表にして眺める」こと。
視覚化することで、情報がつながりやすくなります。
私はいつも、付箋を使ってペタペタ貼りながら、
「このワード、よく出てくるな…」とか、「この“違和感”、実はチャンスかも?」と
直感に引っかかったものにマーカーを入れていきます。
実例:Nicoさんのコンセプト開発フロー
私が実際に行ったコンセプト開発のフローをご紹介します。


書き出すことで状況を俯瞰できますよね!
書き出したら、なかでも重要なポイントにマーカーを入れましょう。
そして、そのマーカー部分を意識しながら、情報を繋ぎ合わせ、どうすべきかを考えます。

読んでいただくとわかると思いますが、この段階で方向性が定まってきています。
- 特徴:鍼灸×エクササイズの融合型、体の根本改善
- 課題:コンディショニングの認知がまだ低い
- 未来:日常に“整える習慣”を根付かせ、健康な生き方を支えたい
ここから私は、
「コンディショニングはすべての運動の“前”にあるもの」
というポジションを提案しました。
つまり、「体の土台を整える」というコンセプトに定義し直したんです。
STEP3|ターゲットとの“つじつま”は合ってる?
方向性が見えてきたら、次にやるのは【ターゲットとの整合性チェック】。
ここがすごく大事!
▷ たとえば、こんなふうに考える
- そのコンセプトを、ペルソナの〇〇さんは「好き」と思う?
- その言葉、彼女の日常に“なじむ”?
- SNSでシェアしたくなる?
- ライフスタイルに合ってる?無理してない?
私はこの段階で、必ず「自分を脱いで、ペルソナになる」つもりで見直します。
違和感を感じたら、潔くコンセプトを微調整します。

STEP4|“伝わる”コンセプトにするには「はじめに」が効く!
コンセプトを提案するとき、私はいつも“はじめに”という前置き文を添えます。
「なぜ、このコンセプトに至ったのか」を語ってあげることで、
読み手の理解度と納得感がぐんと上がるんです。
これは社内プレゼンでも同じ。
いきなりコンセプトだけをドン!と出すより、
考えの流れ・背景を添えてあげると、共感が生まれやすくなります。


STEP5|コンセプトは“わかりやすく、強く、美しく”
最後に忘れちゃいけないのが、「言葉の力」。

せっかく中身が良くても、
言葉がまわりくどかったり、カッコつけすぎて意味が伝わらなかったらNG。
私が大切にしているのは、この3つ
- すぐイメージできる
- ターゲットの言葉に近い
- ブランドの思想をのせる

「説明」じゃなく、「ビジョンが浮かぶような一文」にするイメージです。

まとめ|コンセプトは“理想の未来”を見せる旗印
コンセプト開発は、感覚で決めるものではありません。
これまでに集めた情報(リサーチ)と、
描きたい世界(ビジョン)と、
届けたい相手(ターゲット)をつなぐ、
ブランドの「核」になる一文です。
そしてこのコンセプトが決まったら、もうブランディングの半分は完成したようなもの。

あとはこのコンセプトを起点に、
- 商品に落とし込む
- デザインに落とし込む
- 言葉に落とし込む
という“実行フェーズ”に入っていくだけです。

コンセプトまで決まれば、あとは各コンテンツへの落とし込みの作業です。ゴールまであとちょっと!ファイトです!